2014年03月27日

発見

東京に引っ越してきて思うことは、「僕だけが知っていること」がなくなったことだ。田舎に居た時は「僕だけが知っている秘密の場所」がたくさんあった。きれいな風景だったり、湧き水が湧いている場所だったり、タラの芽が取れる場所だったり。

東京に引っ越してきたとき、色々探索してみた。どこにでも人がいるし、どこにでも人工物がある。僕だけが知っていると思えるような場所やものに出会えることはなかった。世間一般的にはそれが普通なのかもしれないが、なんとなく落ち着かないのだ。

世界は知らないことで満ちていて、日々発見があったほうが楽しい。田舎に居た時は家の周りを散歩しているだけでも日々発見があった。例えば蟻の巣が新しく出来ていたり、柿が食べごろになっていたり、道端の草が枯れていたり。

そういうのが東京に引っ越してきて少なくなった気がする。著しく発見が少なくなった。いや、たぶん都会には都会の発見があるのだろう。例えばライブハウスで自分の好きなバンドが見つかったり、ラーメン食べてる時に意外なお客を見つけたり。

しかし、田舎で育った僕には他の人間が知っていることは「発見」じゃないのだ。初霜や初雪に足跡を残すような感覚を味わえないのだ。だから段々探検もしなくなってしまった。今じゃ同じ道の往復しかしていない。

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