ライトノベルにおける性差 †
性差とは? †
性差とは、男女の性による違いのことです。
世の中にはマイナーな性(ゲイとかレズとか)もありますが、ここではノーマルと呼ばれる男女の性差に対して考えていきます。
男性社会 †
男性は社会的に強い存在であることを求められると同時に、強い存在として扱われます。
具体的な例をあげると、ある女性と比べて無能な人間だったとしても、男性というだけで就職できたり、家督を継げたりします。
現在の社会は男性特有の気質である「変化を求める」行動に由来して男性有利な社会になっているともいえます。
長い歴史の中で女性特有の気質である「安定を求める」行動は押し込められ、男性社会が出来上がってきたと考えられます。
草食男子 †
男性の中には「安定を求める」人もいます。
いわゆる草食男子は母親と長い時間触れ合って成長した傾向があります。
母親と触れ合うことで母親の気質を受け継ぐのです。ただし、完全に受け継ぐことはできませんから途中から父親(もしくは身近な男性)の気質を受け継ぐことになります。
こうして、女性らしさを兼ね備えた男性、つまり草食男子ができあがるのです。
男性社会が進んだ結果、男性は家におらず子育てに参加しなくなりました。それは同時に草食男子の増加を生んだと言ってもいいかもしれません。
ライトノベルのおける女性 †
昨今のライトノベルは女性が活躍するストーリーが大半です。
男性は女性キャラのフォロワーとなり、行動を追いかけているだけという場合もあります。
これは上記のような草食男子が増えた結果、男性の中にある「女性らしい」部分に語りかけることで共感が得られることが多くなったからと思われます。
男性らしい表現の減少 †
例えば、男性らしい表現というのには「俺について来い!」と言った亭主関白みたいなものもありますが、もう少し強い言葉にすると「レイプ」や「強姦」と言った女性の意思を無視するものもあります。
これらは表現に強弱はありますが、どちらも同じであり、年齢層の高い人たち(男性社会の形成期に育った人たち)に好まれる傾向があります。
ライトノベルではこういった表現は好まれることは少ないようで、よく「敵」として登場する人物が行う行動になります。
女性らしい表現の増加 †
逆に女性らしい表現というのには、母性を象徴するような「否定しない」描写があります。
ヒロインが悪戯をしたり、ミスをしたりしても、主人公である男の子は怒ったりしません。ヒロインをそういう人物として見つめた上で「かわいい」と思ったり、守ってあげたりするのです。
これらは父性から表出される感情ではなく、母性から表出される感情となります。
ライトノベルでは、父性よりも母性を重視して主人公を形成するとより共感を得やすくなると考えられます。