電子書籍は選択肢に入れるべきか?

 世の中のワナビは自分の小説が広く売れることが目的であって、出版社と関係を持つことが目的ではないわけです。
 ならば自費出版という手もあるのですが、いかんせん費用が高いしリスクも大きい。

 そこで現在注目されているのは、電子書籍のセルフパブリッシングです。
 費用は普段執筆に使っているパソコンと回線だけなので、ほぼ無料に近い感覚です。

 以下の記事は漫画の場合ですが、参考になります。

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電子書籍が普及するターニングポイント

 電子書籍は現在(2014年)普及しているとは言いがたいです。
 なぜなら今までは専用端末が必要だったからです。

 専用端末は値段も高く、使い勝手もよくありませんでした。
 しかし、kindleの登場で一気にかわりました。

 AndroidやiPhone、iPadで読めるようになったことで、一気に普及が進みます。
 また大手出版社も無料本を積極的に出して顧客の囲い込みを狙っています。
(携帯で一コマずつ漫画を読んでいた時代は終わり、スマホで電子書籍を読む時代に変化しているので、大手出版社も売上を伸ばす戦場を変更したのです)

 また一気に普及するであろうターニングポイントは、雑誌が電子書籍で自動配信される仕組みが確立した時点になると予想されます。
 現在、書店は雑誌でお客を寄せ、他の本も一緒に売ることで利益をあげています。ただ雑誌の売上が落ちていて出版社の体力も落ちています。
 雑誌などの単価の安い商品でも再販制度が適用されているため、雑誌だけでは利益が上がらないのが現状です。
 雑誌で連載されている単行本で利益を確保しているわけですが、電子書籍を読める端末がこれだけ普及した現在では、雑誌を書店で売る必要性が薄くなっています。
 これからは確実に電子書籍として格安または無料で雑誌を手にとってもらい、単行本を別途買ってもらう流れになっていきます。
(すでに一部の漫画雑誌はそうなってます)

 こういう状態になると街の小さな書店はお客が来なくなり潰れ、近くに書店がなるなることで書店で本を買う習慣がなくなり、ますます電子書籍で買う理由が多くなります。

 電子書籍は2014年中には紙の書籍を超える規模に成長するかもしれません。

電子書籍で生きていくためには?

 電子書籍に限らず、小説が売れるためには、いくつかの条件が必要になります。

1)作品が一定以上面白い
2)継続的に新作が出る
3)作風が変わらない

 これらの条件は「探索費用」という考え方から来ています。
 電子書籍は紙の書籍と較べて値段を安く抑えることが可能なので、同じぐらいの面白さなら紙の書籍より電子書籍の方が売れます。
 しかし、電子書籍は紙の書籍と異なり、見えるところにあるわけではないので、読者が探さなければ見つかりません。この見つけるためにかかる時間や行動が探索費用になります。
 
 電子書籍は検索できるし、紙の書籍の方が探索費用も高いと考える人もいるかもしれませんが、現時点で紙の書籍はそれになった時点で書店に置かれ、書店にくる人の目に触れることになります。そこに本があると認識されるのも早く、読者が探索する手間はゼロです。
 それに比べると電子書籍は全国で集中管理された書店にいるようなもので、例え本があったとしても読者の目に触れる機会はほとんどありません。別に本の存在を知るための探索が必要になります。電子書籍はその点で圧倒的に紙の書籍と比べると不利なのです。
 探索費用をどれだけゼロに近づけるかというのが電子書籍を売るためのポイントになります。

 そこで、大手出版社はファンを作り、ブランディングすることで探索費用を低減しているのです。
 このブランディングには読者が「この出版社のブランドは自分にあっている。面白い」と思わせる必要があります。その条件が上記の3つになります。
 大手出版社はそれを複数の作家で行っていますが、個人で出す場合はそれをひとりで行う必要があります。特に重要なのは継続的に新作が出るというポイントでしょう。ここができないとせっかくファンになってくれた人も離れていってしまいます。最初のうちは反応も少なく、特に挫折しやすい時期になります。
 
 ひとりでやる場合は電子書籍をある程度書き溜めてから出版した方がいいかもしれません。

 

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Last-modified: 2014-05-26 (月) 11:31:23 (1212d)